定期検診
定期検診の基本情報
定期検診とは
最近では広く認識されてきましたが、ひと昔前まではほとんど実施されていなかったのが、各患者さまの自主的な「歯科検診」、いわゆるメンテナンスです。
というのも、以前は、たとえば痛みのあるむし歯の治療が終われば患者さまは続けて来院することはほとんどありませんでした。歯科医院の治療が現状の主訴(患者さまが訴える主な症状)に対処することに終始していたからです。しかし、最近では「予防治療」という考え方が広まり、実際に主訴の治療後のメンテナンスを重要視するようになってきています。
定期的な歯科検診を行うことで、初期段階のむし歯などの早期発見が可能に。疾患が進行して痛みが出るなどの大ごとになる前に、簡単な治療で済ませられるというわけです。時間も、費用も、そして精神的にも、歯科検診は患者さまにとって大きなメリットをもたらします。
当院の定期検診
1当院で何らかの治療を
受けている患者さまの場合治療の最終段階で、以後のメンテナンスの提案をします。1~3カ月に1回、予約して来院の上、歯科衛生士のクリーニングによりお口のチェック。必要があれば治療を重ねます。歯みがきや食生活などの指導も行います。
2当院で治療をしていない方
の場合メンテナンスだけの予約も受け付けています。自治体の定期検診や妊婦健診も受けていますので、ぜひ一度ご相談ください。
なお、当院の定期検診は保険治療の範囲内で行っています。
定期検診をする人、
しない人の差
する人、しない人、その違い
定期検診=定期的なメンテナンスをする人としない人には、いくつかの違いがあります。まず、定期検診する人では、なにか気になることがあったとき、そのチェックや治療に通いやすく、相談もしやすい点。そこから本格的な治療に移っていきやすく、結果、トラブルも最小限に抑えられる可能性が大きく、安心です。また、お手入れについても、歯科衛生士によるレクチャーを頻繁に受けられる状況にあるため、患者さま自身知識が豊富で、実際に行き届いていることが多く、トラブル発生のリスクもあまりありません。
一方、メンテナンスしない人では、痛みが出るなどの自覚症状からの来院スタートとなるため、治療が最小限では済まなくなる可能性が大。また、お手入れについても正しい知識を知らないことがほとんど。自分では歯みがきしているつもりでも、実はちゃんとできていないことが多く、それが治療を必要とする疾患へのリスクにつながっています。
同じように毎日お手入れしているのに、こんなに差が出てしまうのはとてももったいないし、定期検診を受けることで避けられる差でもあります。
お口の問題は「今」ではなく、将来へ向けてケアしていくことが大事です。ぜひ定期検診を受け、毎日お手入れをして快適に過ごしましょう。
日本と欧米の違い
定期検診は予防治療のカテゴリーに入る診療ですが、この分野が進んでいるのがスウェーデンやアメリカといった欧米諸国です。特にスウェーデンでは、定期検診の受診率が大人で80~90%、子どもで100%といわれおり、80歳で20本の歯を残すという8020運動もすでに達成。完璧に近い予防大国です。アメリカでも定期検診の受診率は70%と高く、オーラルケアに熱心な国民が多いと聞きます。
一方、日本はどうでしょうか。受診率は10%にも満たないといわれ、歯科医院への通院理由はほとんどが治療です。これでは、8020運動の達成は期待ができません。この差は、歯科医院がどう位置付けられているかによるところが大きいでしょう。スウェーデンやアメリカでは、治療よりも予防に歯科の重点が置かれ、逆に日本では歯科医院は治療をするところであり、予防は二の次だったからです。
しかし、その問題を見直し、80歳でも20本の自分の歯で食事をし、健康を保つという目標が一般にも広まってきています。そのためには、若いうちからきちんと定期検診を受け、日頃からお口の健康に気を配ることが大事なのです。
予防治療について
当院での予防治療を実践することにより、患者さまには、
- 疾患の芽の早期発見
- 快適に過ごす
- 治療の進行リスクが低い安心感を得る
といったメリットがあります。
むし歯治療で来院された患者さまにも、当院では、患者さまの口腔内の状態を診察し、生活習慣やその背景などをうかがった上で、原因を探り、今後起こり得るトラブルリスクなどを共有し、定期検診を実行していただきます。実際、こうした予防治療の考え方に納得した患者さまは、定期検診のリピーターとなり、その後は大きなトラブルもなく過ごされているケースが多いといえます。もちろん検診も治療も、患者さまと私たちプロがともに考え、実施していくものと考えています。
ご家庭でのセルフケアと歯科医院でのプロによるケア。その両方を確実に行っていく予防治療で、生涯健康なお口で過ごせる可能性が高まります。それは、健康寿命を延ばすことにもつながります。そのお手伝いを私たちがさせていただきます。
当院ではエアフローも行っております
エアフローとは?
エアフローは歯科のクリーニング方法の一つになります。とても細かいバウダー状の粒子を歯に噴射することで、着色汚れやプラーク(歯垢)を取り除いていきます。
細かいパウダー粒子が隅々に行き届き、セルフケアでは取れないこびりついた細菌の塊や、手の届かない隙間までしっかりとクリーニングすることができます。
- 歯の隙間や着色が気になる人
- 歯列矯正で器具周りの清掃が難しい人
- 詰め物・被せ物がある人
※エアフローは保険適用外診療になります