審美・補綴治療
審美治療とは
歯そのものや治療した歯、歯ぐきの形や色を整え、結果、美しい見た目にする治療が審美治療です。そのためには用いる素材が重要で、今ではより身体にやさしい素材が揃っています。
審美治療の流れ
審美治療は、おおむね以下のような流れで行っています。
1ヒアリング
一般治療や検診で、患者さまの悩みなどをうかがいます。
2提案
患者さまのお悩みや歯並びの状況に応じて、どんな対策(治療)を講じることができるか提案します(保険内、または自費治療)。また、使用する素材のメリット、デメリットの説明なども行います。
3治療
患者さまにお選びいただいた治療法と素材で、治療を実施します。
審美治療(詰め物・かぶせ物)の素材
当院では保険治療を基本としていますが、審美治療においては自費の素材も各種扱っています。自費の素材では、歯の色の再現性(自分の天然歯に合う色かどうか)をはじめ、着色・変色しにくいこと、硬さや摩擦など、長期の使用に耐えるかどうかなどの基準での選択肢が揃っています。
こうしたメリットに反して、自費では費用が高くなるというデメリットもあります。以下に自費治療の素材をリストアップします。なお、金属アレルギーの方は、事前にご相談ください。
インレー(詰め物)
ジルコニアインレー(詰め物)
陶材(セラミック)の詰め物です。耐久性が高く、変色しづらいので、長期間の使用が可能となります。また、歯の切削量も少なめになります。
e.maxインレー(詰め物)
ガラスセラミックで適度な硬さがあります。透明感があるため、ご自身の歯に近い再現性があり、審美性が高いものとなります。
ハイブリッドインレー
(詰め物)
天然歯に近い色を再現できます。セラミックに比べると、噛み合わせによる摩擦が起きやすく、変色する可能性も。
プレスインレー(e-max):49,500円(税込)
- メリット
・金属を使用しないため、金属アレルギーの方におすすめ。
- デメリット
・ジルコニアに比べ美しさは劣る。
ホワイトセラミックインレー(ジルコニアハイトランス):66,000円(税込)
- メリット
- デメリット
・透明感が少なく単調な色のため自身の歯の色を再現しづらい。
ゴールドインレー:33,000円(税込)+金属代
- メリット
・何年経っても変色が少ない。
- デメリット
ハイブリッドインレー:44,000円
- メリット
- デメリット
・セラミックと比べるとかみ合わせによってすり減りが起こりやすく、変色する可能性もある。
クラウン(かぶせ物)
セラミッククラウン
(かぶせ物)
陶材を用いたかぶせ物です。天然歯に近い自然な色と形を再現できる審美性が高い素材。耐久性もあり、長く美しい歯を保つことが可能です。
メタルボンドクラウン
(かぶせ物)
金属製のかぶせ物の表面にセラミックを焼き付けたものです。歯の色の再現性に優れていますが、セラミッククラウンよりも価格はリーズナブルです。
ジルコニアセラミッククラウン(かぶせ物)
人工ダイアモンド製の硬質な素材です。セラミックと組み合わせ、硬質で審美性の高いかぶせ物をつくることができます。
オールセラミック(ジルコニアフレーム+築盛):165,000円(税込)
- メリット
・ジルコニアを使ったフレームの上にセラミックを何層も焼き付けて制作されており、ご自身の歯と同様の光の透過性がある。
- デメリット
・銀歯よりもろく、割れやすい傾向がある。
・天然歯を削る箇所がやや多い。
ジルコニアクラウン(ジルコニアフレーム+築盛):165,000円(税込)
- メリット
・ジルコニアを使ったフレームの上にセラミックを何層も焼き付けて制作されており、ご自身の歯と同様の光の透過性がある。
- デメリット
・銀歯よりもろく、割れやすい傾向がある。
・天然歯を削る箇所がやや多い。
メタルセラミック(メタルボンド):121,000円(税込)
- メリット
・外側はセラミックのため、審美性に優れている。
- デメリット
・まれに金属アレルギーを起こすこともある。
ゴールドクラウン:55,000円(税込)
- メリット
・何年経っても変色が少ない。
- デメリット
プレスセラミック(e-maxステイニング):88,000円(税込)
- メリット
・金属を使用しないため、金属アレルギーの方におすすめ。
- デメリット
・ジルコニアに比べ美しさは劣る。
保険治療と自費治療の素材の違い
保険治療では使用する素材や治療法に制限があり、患者さまが希望するような審美治療を行うことができないケースも生じます。保険治療を希望されるなら、使用する素材の色や形といった審美性、素材の耐久性など保険の囲内での治療であることを了承の上、治療に進むことになります。
一方、自費治療では素材や治療法に制限はなく、多くの選択肢の中から、患者さまの希望どおりの治療を行うことが見込めます。ただし、その対価として費用が高価になることが前提です。
当院では保険治療を基本としているため、まずは保険の範囲内でできることをご提案します。しかし、自費治療をご希望であれば、そのメリット・デメリットを説明した上で、納得されたら実際の自費治療に進みます。
補綴治療について
むし歯や歯周病で歯を失ったら、そこを放置せず、代わりの歯を設ける補綴治療を行うことをおすすめします。その選択肢には、入れ歯、ブリッジ、インプラントという3つがあります。それぞれのメリット・デメリットは以下のとおりですが、詳しくは、ご相談ください。
入れ歯(部分入れ歯・総入れ歯)
型を取ってつくった人工歯を金属のバネで残存歯に引っ掛けて使うのが部分入れ歯。保険の範囲でも治療が可能な点がメリットです。また、隣合う歯を削る必要もなく、様々なデザインがあるため、多くの症例に対応が可能です。
ただし、お手入れが必要だったり、噛み心地や発音に不具合が生じるなどのデメリットも。審美性や機能の面ですぐれた自費の入れ歯もあります。ほかの治療法がなじめない方は、入れ歯の選択肢をご相談ください。
ブリッジ
失った歯の前後の歯を削って、型取りし一連の歯をはめるもの。固定するので十分な噛む力が得られる点や、保険適用のものがあるのもメリット。ただし、前後の健康な歯を削らなくてはいけない点や、支える歯の負担が大きく、将来的に再治療になる可能性も。歯を削る量を最小限におさえ、審美性も高い接着性ブリッジもあります。
インプラント
失った歯の骨にインプラントという部品を外科手術によって埋め込み、それが骨と密着した後で、そこにクラウンなど(上部の歯)をかぶせる治療。自分の歯のようにしっかり噛むことも可能で、使い勝手は良好。ただし、自費治療が主で高価な点と治療期間の長さがデメリットになります。また、きちんとお手入れしないとインプラント周囲炎という歯周病のインプラント版になり、インプラントを失うことも多くあります。
なお、当院ではインプラント治療は行っていません。ご希望の方には大学病院を紹介いたします。
ホワイトニング
薬剤を使用して、手軽に歯を白くするのがホワイトニングです。歯科医院で行う〈オフィスホワイトニング〉と患者さまが自宅で行う〈ホームホワイトニング〉があります。当院では、両方とも提供しています。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは短期間で負担なく希望の白さを得ることができるのがメリットです。「この日までに白い歯を…」といった希望がある場合にはオフィスホワイトニングがおすすめとなります。ただし、1回の効果が高いけれども、色戻りも早いのがデメリットです。
オフィスホワイトニングのメリット
- 早く効果を実感できる。
- 手間が少ない。
オフィスホワイトニングのデメリット
- 費用(保険適用外)
- しみる場合がある。
- 差し歯などの人工物は白くならない。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、自宅で自分のペースで実施できるのがメリット。ただし、自分の希望する白さを得るのに時間がかかることもあります。お口の環境によってはホワイトニングができないケースもあるので、まずはご相談ください。
ホームホワイトニングのメリット
- 徐々に白くなる。
- しみにくい。
- 自分で白さをコントロールできる。
オフィスホワイトニングのデメリット
- 費用(保険適用外)
- しみる場合がある。
- 差し歯などの人工物は白くならない。
ホワイトニングの料金(※税込)
医院での施術(2回) | 1回目:22,000円 2回目:17,600円 合計:39,600円 |
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自宅での施術 (患者さんが自身でおこなう) | マウスピース作成 片顎:13,200円 (上下で26,400円) +薬剤(3,300円〜) |